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糖尿病
糖尿病とは

糖尿病(Diabetes Mellitus)は、何らかの異常で、血液中の糖濃度が慢性的に高くなる病気です。糖尿病の診断には、血液検査で次の4つの項目を測定します。

▼ヘモグロビンA1c(HbA1c):過去1~2ヵ月間の血糖の状態を示す値
▼早朝空腹時血糖値:早朝に(8時間以上の絶食後)採血したときの血糖値
▼75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT):75gのブドウ糖水などを飲み、その2時間後に採血したときの血糖値
▼随時血糖値:食事の時間と関係なく採血したときの血糖値

日本糖尿病学会の「糖尿病治療ガイド2016-2017」によると、以下のように糖尿病を診断しています。

①早朝空腹時血糖値が126mg/dL以上
②75gOGTTが200mg/dL以上
③随時血糖値が200mg/dL以上
④HbA1cが6.5%以上
上記のいずれかに該当すると糖尿病と診断されます。

糖尿病は初期段階から症状がでる病気ではないので、定期的に血液検査を行い、ご自身の血糖値を確認しましょう。正田医院では、太田市のかかりつけ内科クリニックとして、糖尿病の定期的なフォローを行っております。糖尿病と聞くと「完治しない病気」というイメージをお持ちの方が多いのかもしれませんが、早い段階で治療を開始すれば、進行を遅らせることができ、日常生活にほとんど支障がない段階まで持っていくことができます。糖尿病と診断されても諦めずに治療を行いましょう。

このような症状があったら糖尿病かもしれません

  • のどが渇く
  • 夜中に何度もトイレに行ってしまう
  • 最近、疲れやすい
  • 食べているにも関わらず痩せてしまう
  • 手足がしびれる
  • 健康診断で糖尿病を指摘された

上記の症状に該当する方は、糖尿病が進行してしまっている可能性がありますので、お早めに医療機関を受診するようにしましょう。

糖尿病の原因

糖尿病は、糖を分解する機能を持つ、インスリンというホルモンが何らかの理由で正常に機能しなくなることで発症します。 インスリンは膵臓で産生されるホルモンの一種であり、血糖(血中の糖分またはブドウ糖)のレベルを調節する重要な役割を果たしています。しかし、遺伝的な要因や生活習慣の乱れによって、インスリンを生成する膵臓の機能が弱くなる、もしくは完全に停止することによって、糖尿病は発症します。

糖尿病の種類

糖尿病の主な種類は以下の3つがあります。

一型糖尿病

一型糖尿病は、免疫系が誤って膵臓のインスリン産生を破壊する自己免疫疾患として発症することが一般的です。インスリンは、血糖を体内の細胞に取り込むのに必要なホルモンであり、インスリンの欠乏によって高血糖が引き起こされます。一型糖尿病患者は、糖を分解するインスリンを体内で生成することが難しいため、発症してからは、インスリン注射と上手に付き合っていく必要があります。

二型糖尿病

二型糖尿病は、体の細胞がインスリンを効果的に利用できなくなることにより、血糖値が上昇する疾患です。初期には食事療法や運動、経口薬による管理が可能ですが、進行するとインスリン療法が必要になることがあります。二型糖尿病は肥満、不健康な食事習慣、遺伝的要因などがリスク因子とされています。

妊娠糖尿病

妊娠糖尿病は、妊娠中に一時的に高血糖が発生する状態を指します。この状態は通常、妊娠の中から後期にかけて発症し、妊婦が糖尿病になるわけではありませんが、妊娠中の高血糖が母体と胎児の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
いずれの種類においても、糖尿病の管理は血糖値を適切に制御し、合併症の予防または進行を遅らせることが重要です。まずは、医療機関をご受診のうえ、ご自身の糖尿病の要因がどれに当てはまるのかを確認したうえで適切な治療を行いましょう。

糖尿病を放っておいたら

糖尿病が重症化すると、さまざまな健康リスクや合併症が増加する可能性があります。糖尿病の管理が不適切な場合、以下の合併症を誘発することがあります。

心血管疾患

糖尿病は心臓病や脳卒中などの心血管疾患のリスクを増加させます。高血糖が血管に損傷を与え、血管の硬化や炎症を引き起こす可能性があります。

腎臓疾患

糖尿病は腎臓に損傷を与え、糖尿病性腎症と呼ばれる状態を引き起こす可能性があります。この病態は腎臓の機能低下や慢性腎臓病につながることがあります。

視覚障害

糖尿病は網膜に損傷を引き起こし、糖尿病性網膜症を発展させる可能性があります。視力の低下や失明の原因となります。

神経障害

糖尿病性神経障害は、末梢神経に損傷を与え、手足の知覚異常、痛み、しびれなどの症状を引き起こすことがあります。

糖尿病の治療法

糖尿病の治療法は、病型や個人の健康状態に応じて異なります。主な治療法としては下記になりますので、医師の診断を受けたうえで正しい治療を行いましょう。

インスリン療法

体内でのインスリン産生がほとんどまたは完全に停止している方はインスリン療法を実施します。インスリンは通常、注射またはインスリンポンプを使用して投与されます。治療計画は個別に調整され、インスリンの種類、投与量、タイミングが患者の血糖コントロールに合わせて決定されます。

薬物療法

初期段階では食事療法と運動療法が推奨されますが、それでも血糖コントロールが不十分な場合、経口血糖降下薬や注射式薬物が処方されることがあります。これらの薬物は、インスリンの効果を改善し、血糖値を調節するのに役立ちます。

食事療法

食事療法は糖尿病管理の基本です。炭水化物、脂質、タンパク質のバランスを取りながら、血糖値を安定させるための食事プランを作成します。糖尿病専門家や栄養士の指導を受けることが重要です。

運動療法

適度な運動は血糖コントロールを支援し、体重管理に役立ちます。しかし、激しい運動は糖尿病に悪い影響を与えることもありますので、医師の指導を受けながら、安全かつ適切な運動計画を策定する必要があります。
これらの治療法を組み合わせて、糖尿病治療は実施されます。もちろん、一度治療を開始しても患者様の生活習慣や病態によっては改善が必要になったり、症状が安定してきて治療内容が軽くなったりすることは大いにあります。糖尿病は定期的な血液検査で血糖値、HbA1cを管理していくことが重要になりますので、途中で通院することを諦めずにゆっくりと治療を進めていきましょう。

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